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前回は、国連気候変動枠組条約とGHGインベントリについて解説しました。今回は、そこから生まれた「京都議定書」と「カンクン合意」を詳しく見ていきます。(前回の記事はこちら)
国連気候変動枠組条約だけでは「頑張ろう」という約束にとどまっていました。そこから生まれたのが「京都議定書」と「カンクン合意」です。この2つの違い、説明できますか?今回は一言でわかりやすく整理していきます。
1 京都議定書とは?一言で言うと
1997年に、京都で開催されたCOP3(気候変動枠組条約締約国会議)で採択されました。
2 京都議定書は何を決めたのか 重要
先進国に対して、「温室効果ガスを一定量削減しましょう」という数値目標を定めました。
1990年比で6%削減
それまでの国連気候変動枠組条約は「温暖化対策を頑張ろう」という約束でした。しかし京都議定書では、「実際にどれだけ削減するか」という具体的な目標が初めて設定されました。
3 京都議定書の問題点 課題
削減義務が主に先進国だけに課されたため、次のような新興国には削減義務がありませんでした。
- 中国
- インド
そのため、世界全体の排出量削減には限界があるという課題もありました。
4 カンクン合意とは?一言で言うと
2010年に開催されたCOP16で、カンクンにおいて採択されました。
5 カンクン合意が決めた3つのこと 3本柱
主な内容は次の3つです。
カンクン合意は、「世界全体で温暖化対策を進める方向性を明確にした」ことが大きなポイントです。後のParis Agreement(パリ協定)につながる重要なステップとなりました。
6 京都議定書とカンクン合意の違い
| 項目 | 京都議定書 | カンクン合意 |
|---|---|---|
| 採択年 | 1997年 | 2010年 |
| 会議 | COP3 | COP16 |
| 対象国 | 主に先進国 | 先進国+途上国 |
| 特徴 | 数値目標を初めて設定 | 2℃目標を確認・途上国支援を強化 |
| 課題 | 新興国に削減義務なし | 法的拘束力は限定的 |
7 まとめ|次回予告
- 京都議定書:先進国に削減目標を初めて義務づけた(1997年・COP3)
- 京都議定書の課題:中国・インドなど新興国に削減義務がなかった
- カンクン合意:先進国・途上国ともに対策を進める方向性を確認(2010年・COP16)
- カンクン合意の3本柱:2℃目標・全ての国の参加・途上国支援
京都議定書とカンクン合意の重要ポイント
- 京都議定書は「先進国に削減を義務づけた」最初の国際条約
- 新興国に義務がなかったことが大きな課題として残った
- カンクン合意で「すべての国が対策に取り組む」方向性が確認された
- この流れが、後のパリ協定へとつながっていく
次回は「パリ協定」をより詳しく解説
次回は、現在の気候変動対策の中心となっている「パリ協定」について、目標の中身から日本の取り組みまで詳しく解説していきます。お楽しみに!